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パリのカフェ写真 |
妄想
人にもよるのだろうが、とにかく家で机の前にじっとして、何かをし続けるというのは大変苦痛なのだ。少なくとも、ひとつのことを終えて、もうひとつのことを同じ机でしようなどとはまったく考えられない。少なくとも、家の中の別のテーブルに座る。
パリは便利だ。街に出れば、いくらでもカフェがある。お気に入りのカフェも良いが、常に席があいているとは限らないし、あいていても、その場でピンとこない席もある。
この日も、家にいるのが疲れて、はがきでも知り合いに出そうと引き出しの中から、無料はがきをもらった束を出し、使えそうなやつを探す。
そして、外へ出る。
ぶらぶらしながら、メニルモンタンの坂をあがってゆく。
ピレネーで曲がると、ちょっと大き目のテーブルがあるカフェ発見。
さて、なんて書き始めようかな?
お店の店員さんは愛想が良い。
ちょっとふっくらした、修理なら何でも任せとけという感じ。
表を見やると、テラス席には、おばあちゃん二人、ジュースを飲んでる。
お店は結構年を取った感じで、カウンターには常連らしき親父たちばかり、人の話半分に話しまくっている様子。
このおばあちゃんも、他の人もきっと昔から来ているんだ。妄想が始まる。
昔は店員のおっちゃんももっとスマートで、カフェで働き始めたときは、あなた働き始めたんだ、よろしくね!なんて言われたりして。カフェの師匠兼先輩に見習いながら・・・。
カウンターに並ぶ連中は、昔からの幼馴染やその友達、また、最近このあたりに越してきて着てからの常連の親父など。
全員なんとなく腰のすわりが良い。
東京の下町のチェーン店でもない小さな居酒屋に入り込んだ感じだ。
たまたま、近くに買い物にきたから、つかれたし、ここにカフェがあるから、みたいな雰囲気のお客さんはいない。
他の、とくに駅前だったりするとどんな人も多いんだけど、ここには、少なくとも今は見受けられない。
で、自分が浮いているかって?
そうでもない。
で、なんて書き始めるかな?はがき。 |
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